21世紀少年少女FSクラブ

アポロってほんとうに月に行ったの?


エム・ハーガ著 芳賀正光訳/朝日新聞社

2002年10月5日初版


アポロってほんとうに月に行ったの? アポロってほんとうに月に行ったの?

著者:芳賀正光
出版社:朝日新聞社
本体価格:980円
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テレビ朝日『これマジ!?』で何度か放映されたアポロの疑惑シリーズ、非常に面白かったですね。
  この番組、残念ながら終了しました(まさか、NASAの圧力?!)が、この企画、この番組が生んだ大ヒット企画でしょう。

 この本は、番組終了後に発売されたものです。

 内容は、番組で指摘していたアポロ月面着陸への疑問点を紹介したもの。

 番組では、NASAの反論も紹介されていましたが、それは収録されていませんでした。

 私などは寡聞にして、番組で月着陸疑惑説を初めて知り、非常に驚いたものです。

 番組を見て、本当に月に行っていなかったのではないか、これは絶対に怪しい、うん、これは絶対行ってない!
……と黒沢年男さん状態となりました。 

 その信念を見事打ち砕いたのが、アエラ2002年4月22日号『人類の月着陸を信じない人々』という記事。

 星条旗が月面で揺れているのはワイヤーが入っているためで、そのことは日本の新聞でも月面着陸前にイラスト入りで紹介されていたとのこと。

 また、月面着陸ウソ説は当時からよく言われていた冗談だそうで、イギリスの怪奇雑誌では1997年にこの説を特集すると、「そんなしょうもない話を今さら載せるな」と、創刊以来最大の大量の抗議の投書が来たという。
 このエピソードは非常にショックです。私もオカルトが好きで、超常現象番組は必ず見るし、ムーも時々読むくらいの超常現象マニアですが、寡聞にしてアポロインチキ説は今回初めて知りました。

 非科学的なインチキ説に引っかかったのも恥ずかしいですが、それ以上に、このような基礎的なオカルト知識も知らなかったとは、超常現象ファンとして非常に恥ずかしい。
(そういえば、雑誌「ムー」も、この番組について完全黙殺でした。)


 アポロ月面着陸インチキ説に対する反論は、アエラも紹介していたこのサイトが詳しいです。
     http://moon.nasda.go.jp/ja/school/popular/story03/index.html




 レギュラー放送終了後、番組改変期に放送された「これマジ!?」の秋の特番で、この疑惑の最終回というのをやっていました。

 老バズ・オールドリンをいくら問い詰めても仕方ないでしょう。実際に行った人が映像のおかしな点を説明できなくても不思議ではない。彼らは理論を説明する人ではなく、行動する人なのですから。

前回の放送で

「バズがインチキを認めた!」

と勿体をつけていた発言を検証してみよう。



「映像を公開し全てを明らかにすれば君は有名人になれるよ」

……これは、皮肉で言ってるのではないでしょうか。

  こんな馬鹿げた説、説明できるはずない!ということでしょうか。



「公にしたら君を訴えるよ」

……バズにしたら、自分の仕事を否定されたのだから、怒って失言したのでしょう。


ということで、実に残念なことですが、アポロ月面着陸ウソ説は正しくない、と結論付けざるを得ません。


 しかしこの説、実に面白いと思います。
 私としては、インチキだ!と怒るより、楽しみたいですね。
 これは知的なお遊び・ユーモアだ、と余裕を持って楽しみたいです。

 明らかに事実であるアポロ月面着陸も、見る方向を変えればこんな風に見ることもできるのですよ、と、視点の変化・発想の転換の見本のような事例です。それはSFやミステリー小説を楽しむ発想につながります。

 私にしてみれば、よくできたSFやミステリーを楽しむように楽しめた話題であり、知的な、科学的なお遊び、とでもいうべきレクリエーションのひとときを過ごせました。
(もちろん、それはトリックが明らかになったからでありますが)

 実際、 『カプリコン・1』という映画があるそうです。アメリカの火星着陸はインチキだった、という映画です。月面着陸ウソ説が先か、この映画が先か。



アポロは月に行ったのか?Dark アポロは月に行ったのか?Dark moonー月の告発者たち

著者:メアリー・D.M.ベネット / デヴィッド・S.パーシー
出版社:雷韻出版
本体価格:1,900円
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 一方で、月面着陸はウソだった、というのは、夢を壊すような話かもしれません。

 20世紀後半の科学と未来に対する夢をテーマにしたこのHPの趣旨に反する話かもしれません。

 月面着陸を否定することは、子どもの夢ならず、かつて未来を夢見た子どもたち、すなわち現在の大人の夢を壊すことでもあり、科学と未来の夢をこわすことでもあるのだ、という観点から、この月面着陸疑惑の話を、悪質なデタラメだ、という意見もあるでしょう。

 しかし、先に挙げたアエラの記事やHPのように、しっかりと科学に基づいた説明を聞けば、はっきりと冗談だ、と分かるレベルの冗談です。信じる人がいて悪い、と怒る前に、信じている人に説明してあげて下さい。

 この論争を通して、物事には色々な見方・考え方があるということ、どちらの意見も正しいように思えること、しかし、真に科学的な説明で説明できるということ、などを学べます。
 インチキ(というか、私はお遊び、知的なユーモアと解していますが)を通して逆に科学教育や科学の方法に利用することです。知的ディベート、知的なプロレス、理論と言葉の格闘技、といったところでしょうか。

 これは、月着陸論争に限らず、他のどのような議論に対しても言えるという、いい見本となると思います。

 「しかしこんなことも言えるんやで」

といった感覚で、この月面着陸論争を楽しんでもらいたいですね。


 それにしても月面着陸とは、20世紀に人類が到達した偉業です。
 これをインチキだった、と主張するのは、確かに、科学と夢を壊すようなことであるかもしれません。
 このような夢を壊すような冗談(過去すでに論破されている)が21世紀に入ってから突然復活したのも、現在の風潮が反映しているとも思えます。

 現実の世界は、宇宙開発の先進国でNASAの国だったアメリカ自身が宇宙開発を忘れて、西欧諸国の忠告を無視してイラクへの戦争準備をしている始末。イスラエルの武力攻撃も止めさせようとしません。
 また、地球温暖化で氷山が溶けて海水面が上昇しているというのに、アメリカは自国の都合で温暖化防止に協力しようとしません。
 こういったアメリカの態度こそ、子どもたちの未来への夢と希望を壊していると思います。

 かつて宇宙開発で科学と未来への夢をかきたててくれたアメリカへの幻滅・皮肉・揶揄が、アポロ月面着陸ウソ説を蒸し返し、支持を集める結果となったのでは?

 まあ、アポロ論争は、冗談は所詮冗談だった、と決着がつきました。
 しかし、現在の日本、現実と冗談(悪質なデマ?)の区別があいまいになっているのでは?作り話が真実にとって変わって歴史が変わってしまわないようにしないといけないでしょう。
 


2002.10.24(水)

NASAアポロ計画の巨大真相月はすでにE.T.の基地である NASAアポロ計画の巨大真相月はすでにE.T.の基地である

著者:今野健一
出版社:徳間書店
本体価格:1,600円
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